直接抵抗加熱と間接抵抗加熱
抵抗加熱には直接抵抗加熱と間接抵抗加熱があります。
直接抵抗加熱は、導電性の被加熱物に直に電流を流して、被加熱物を直接発熱させる方式です。
電流が被加熱物全体に流れるので内部を均一に加熱できます。また被加熱物のみが昇温しますので効率が良いです。被加熱物が温度に応じて導電性が変化する物性をもっていると、少しの工夫により加熱効率をさらに改善することができます。例えば、溶融塩やカーバイドなどは高温になると導電性をもつようになるので、予熱してから通電することで、より効率的な加熱が可能となります。
ただし、被加熱物が導電性である必要があり用途が制限されます。工業用としては主に銅線の加熱や鋼線の熱処理などに使われています。工業用の直接抵抗加熱炉は黒鉛化炉やカーバイド炉のように非加熱物から命名されることが一般的です。
間接抵抗加熱は、被加熱物の周りに導電性の発熱体を配置して、放射・伝導・対流にて被加熱物を加熱する方式です。
被加熱物の材質が限定されることなく、真空雰囲気で加熱することができ、精密な均熱加熱や大量処理に優れています。分野を問わず用いられる加熱方式で、一般的に電気炉といえば、この間接抵抗加熱炉を示します。
第一機電は、お客様の加熱目的に合わせて抵抗加熱の利点をいかした工業炉のお勧めはもちろん、自社での熱シミュレーションに基づいて最適なホットゾーン構成のご提案、また必要に応じては高周波誘導加熱など他の加熱方式との組み合わせによるハイブリッド型装置のご提案もいたします。